鋼船規則C編全面改正 特設サイト
他の産業同様、海事産業も、デジタル技術の著しい進化と脱炭素への対応という状況に直面しています。デジタル化の恩恵というシーズと、今後のさらなる革新技術の船舶への適用というニーズという時代状況に照らし、本会はより安全かつ合理性の高い船体構造設計及び強度評価を可能とする鋼船規則C編(以下、C編)の全面改正を実施しました。(∗)
本会は、新しい専用船の登場や様々な損傷問題に対応するために100年以上継続して構造規則の一部改正を行ってきましたが、今般、デジタル化が進むとともにゼロエミ化等が喫緊の課題となっている歴史的な大変革期に対応できる船体構造設計を可能とする、”Design by Analysis”の思想を取り入れた構造規則へと進化させることによって、ステークホルダーに様々なメリットをもたらします。
新構造規則
の特長
- 分かり易く、船種毎に適用すべき要件が明確
- 規則の透明性が高く、技術背景が明確
- 実遭遇海象を考慮した理論ベースの強度評価と実績寸法との高い整合性
- 要求寸法にメリハリがあり安全性と合理性を両立
- 新コンセプトの船体構造にも柔軟に対応
- 構造デジタルツイン技術との高い親和性
- 専用ソフトウェア"PrimeShip-HULL"が利用可能
(∗) 改正規則の適用は、原則として、2023年7月1日以降に建造契約を行う船舶からとなります。
新構造規則の主なメリット
- 現実に船舶に発生する荷重、損傷が発生する強度クライテリアを導入することにより、従来の経験則ベースの規則算式よりも強度評価の精度が大幅に向上しています。過大な寸法は減じられ、強度や腐食予備厚を増す必要がある箇所の寸法が増加します。これにより、建造、燃費、修理、メンテナンスにかかるコストを減少させることが可能となります。
- 規則の透明性が高く、技術背景が明らかになっているため、LNG燃料船、アンモニア燃料船等の新規性の高い構造に対しても精度の高い強度評価が行えることができ、安全かつ合理性の高い設計が可能となります。
- AISデータや板厚計測データ等のビックデータを活用したデータドリブンな規則開発を行っており、デジタルツイン技術との高い親和性を備えています。今後、航行中の船舶の様々な事実がデジタルツイン技術により明確になっていくことが予想されますが、新構造規則はそれらを取り入れる素地を持ち、規則開発を飛躍的に進歩させるとともにステークホルダーの先進的な取り組みをサポートします。
規則及び検査要領
C編を含む全ての技術規則・検査要領を無料で閲覧いただけます。技術規則・検査要領ページをご参照下さい。
ソフトウェア
C編を適用した船舶を設計される顧客の皆様に、船体構造設計支援システム「PrimeShip-HULL」を無償で提供しております。詳細につきましては PrimeShip-HULLページを参照ください。
お問い合わせ・よくあるご質問
メールやお電話でのお問い合わせ
Email(専用アドレス):part_c_inquiry@classnk.or.jp
電話:
規則全般(開発部):03-5226-2181
個船の承認(船体部):03-5226-2017, 2018
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