テクニカルインフォメーション - テキスト版 -
ClassNK テクニカル インフォメーションのテキスト(先頭から約 2000 字分)を表示します。
詳細については、発行番号をクリックして、PDF ファイルを参照下さい
MSC76での審議結果の紹介
2002年12月2日から2002年12月13日にかけて開催されたIMOの第76回海上安全委員会(MSC76)及び海上安全に関するSOLAS条約締約国政府会議での審議結果について次のとおりお知らせ致します。
1. 条約等の採択に関して
以下の条約改正案が採択されました。改正規則の発効は2004年7月1日が予定されています。(添付1参照)
(1) ばら積貨物船及びタンカーの点検設備(SOLAS Chap Ⅱ-1/3-6 新設)
2005年1月1日以降建造の総トン数2万トン以上のばら積貨物船及び総トン数500トン以上の油タンカーに対し、貨物倉・貨物タンク・バラストタンクに保守点検のための固定点検設備の設置が要求されます。(添付2参照)
(2) 機関の制御装置(SOLAS Chap II-1/31 改正)
推進システムの自動減速や非常停止時等に、当直航海士がその回避に介入できる自動システムの要件が新たに規定されました。
(3) RoRo旅客船に搭載されるレーダートランスポンダー(SOLAS Chap III/26 改正)
ロールオン・ロールオフ旅客船に搭載するレーダートランスポンダー及びliferaftへのレーダートランスポンダーの積み込みに関し設置要件が改正されました。
(4) ばら積貨物船に対する浸水警報及び排水装置の設置(SOLAS Chap XII/12&13新設)
ばら積み貨物船に対する安全対策として、次の設備が要求されます。
(I) 貨物倉への浸水警報設置
(ii) 最前部の貨物倉より前のバラストタンクへの浸水警報設置
(iii) 最前部の貨物倉より前のdry or void spaceへの浸水警報設置
(iv) 最前部の貨物倉より前の区画への浸水時の排水設備設置
2004年7月1日以降建造されるばら積み貨物船については就航時に、2004年7月1日以前に建造されたばら積み貨物船については、(I)-(iii)が同日以降最初に来る年次、中間あるいは定期検査時までに、(iv)については同日以降最初に来る中間・定期検査時までにそれぞれ設置することが要求されています。
なお、浸水警報装置に関する性能要件を早期に作成することが合意されており、3月に開催される第46回設計設備小委員会(DE46)で検討が行われます。
(次頁に続く)
(5) 海上テロ防止(SOLAS Chap V, XI, XI-1, XI-2 関連)
海上・港湾におけるテロ対策として、船舶及び港湾施設の保安要件を強制化するSOLAS条約並びに船舶及び港湾施設の保安コード(ISPSコード)が採択され、2004年7月1日までに、本船に対し本条約への適合が要求されています。また既に段階的搭載が要求されていたAIS(船舶自動識別装置)を前倒して搭載すること、船舶識別番号を船体へ恒久的表示すること、船舶履歴記録を所持すること等のSOLAS改正もあわせて採択されています。なお要件の詳細につきましては、別途発行していますClassNKテクニカル・インフォメーションNo. TEC-0497を参照願います。
2. MSC77(2003年5月)で採択が見込まれる主な規則改正
(1) 国際満載喫水線条約の改正
国際満載喫水線条約の改正が承認されました。主な改正内容は、ハッチカバー設計荷重の見直し、船首部予備浮力確保の規定追加等です。本改正案は、本年5月末に開催予定のMSC77で採択され、2005年1月1日以降建造される船舶に適用される予定です。
3. その他の検討項目
(1) ばら積み貨物船の安全対策
IMOで検討してきたばら積み貨物船への総合安全評価(FSA : Formal Safety Assessment)の結果として、今後検討すべき安全対策の項目が合意され勧告リストが作成されました。個々の項目について関連するIMO小委員会での検討が開始されます。(添付3参照)
なお、本MSC76の審議概要につきましてはIMOのホームページにも掲載されていますのでご参照下さい。(http://www.imo.org)
なお、本件に関してご不明な点は、以下の部署にお問い合わせください。
財団法人 日本海事協会 (ClassNK)
本部 管理センター国際室
住所: 東京都千代田区紀尾井町4-7(郵便番号 102-8567)
Tel.: 03-5226-2038
Fax: 03-5226-2039
E-mail: xad@classnk.or.jp
添付:
1. SOLAS改正(案)
2. 固定足場に対する技術要件(案)
3. 勧告リスト