Press Release

標題:
日本郵船、Seatriumによるアンモニア燃料アンモニアバンカー船に対しAiPを発行

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、日本郵船株式会社とSeatrium Limitedが共同で開発を進める、アンモニア燃料アンモニアバンカー船に対し、基本設計承認(AiP)を発行しました。

海運の脱炭素化に向けてアンモニア燃料の活用が期待される中、燃料供給を行うバンカリング船がサプライチェーンにおいて不可欠な役割を果たすことになります。本船はこうした需要に応える形で、世界有数のバンカリング港湾であるシンガポールへの投入を目指し、アンモニア燃料船の開発を進めている日本郵船と、シンガポール最大の造船所Seatriumと共同で開発が進められているものです。

本船は、Seatirum社のグループ会社であるLMG Marin ASにより主に設計され、特徴として、株式会社IHI原動機のアンモニア二元燃料エンジンを搭載しアンモニアを燃料として使用する運航を可能とし、またTBグローバルテクノロジー株式会社のアンモニアバンカリングブームを搭載し、安全かつ信頼性のあるアンモニアバンカリングオペレーションを可能としています。また、関係各社が参加するHAZIDにより安全性検証が実施されています。

本会は本船のコンセプト設計に対し、アンモニアを燃料として使用する液化ガス運搬船の安全に関する要件を取りまとめた「代替燃料船ガイドライン(第3.0版) C-2部」およびIGCコードを取り入れた本会鋼船規則「N編」に基づく審査を行い、所定の要件への適合を確認したことから、AiPを発行しました。また昨年12月のMSC109にて採択された"IMO Interim Guidelines for the Safety of Ships Using Ammonia as Fuel"も参照し、適用しております。

新たな技術開発や社会実装に対し、本会は安全性評価をはじめとした貢献に引き続き努めてまいります。


以上


AiP授与式


左:Mr. Aziz Merchant, Executive Vice President, Engineering and Technology and New Product Development, Seatrium, and Chairman of LMG Marin ,
中央:日本郵船 次世代燃料ビジネスグループ長 六呂田高広様
右:日本海事協会 東南アジア・オセアニア管区事務所長 脊戸康吏


アンモニア燃料アンモニアバンカー船のイメージ


基本設計承認(Approval in Principle: AiP)について:
設計初期の段階あるいは特定の実装対象船舶が決定する前の段階で、国際条約や船級規則など既存の規制に基づき、設計を審査し、要件への適合の証明として発行する。後工程における規制面の手戻りの防止や、船級登録時の審査時間の短縮につながるとともに、設計状況の対外的なアピールの技術的根拠として活用することが可能となる。詳細は本会ウェブサイト参照


【本件に関するお問い合わせ】
一般財団法人日本海事協会 技術本部 技術部
TEL: 03-5226-2042
E-mail: tsd@classnk.or.jp

【報道関係のお問い合わせ】
一般財団法人日本海事協会 営業本部 広報室
〒102-8567 東京都千代田区紀尾井町4-7
TEL: 03-5226-2047 FAX: 03-5226-2039
E-mail: eod@classnk.or.jp

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