Press Release
2026年1月5日
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は、国際情勢の変化や制度・規制をめぐる議論により、海事産業を取り巻く環境は不確実性の高い状況が継続しました。こうした中で、本会の使命と責任の重さを改めて認識し、どのように業界に貢献できるかを考え、タイムリーなサービスや情報の提供に努めてまいりました。これらの取り組みも、信頼をいただいて初めて価値が生まれるものであり、日ごろよりご愛顧いただいている皆さまに感謝を申し上げるとともに、複雑な状況下で海事産業を支えておられるすべての関係者の方々に深く敬意を表します。
環境規制に関して、昨年開催されたIMO海洋環境保護委員会臨時会合では、国際海運における新たな温室効果ガス削減の枠組みの採択には至らず、議論は本年11月の次回会合へ継続されることとなりました。他方で、海運EU-ETS、FuelEU Maritimeといった地域規制はすでに始まっており、関係者の皆様におかれては、長期的な先行きが不透明な中で喫緊の対応も要求されるという状況に置かれていることと認識しています。これに対し本会は、「ClassNK トランジション サポート サービス」をより充実させ、最新の動向情報、技術支援、シミュレーションサポート、評価証明業務等を含め包括的な対応を進めてまいります。
新規の認証業務として、昨年は、国際民間航空機関(ICAO)から承認を得ていた航空分野向けの脱炭素燃料(SAF)認証事業の運用を開始しました。ここから得た知見は、現在IMOで検討が進められている舶用燃料認証の枠組みにおいても活用できると考えています。船級以外の認証についても、着実に実績を積み重ね、さまざまな認証ニーズに対応できる体制を整えていきます。
また、今年はAI開発の方向性を決める重要な時期だと考えています。ご存じの通りAIの活用は単なる効率化のための技術導入にとどまらず、業務の合理化を通じた組織変革、さらには事業モデルそのものの変革にまで広がる可能性を秘めています。具体的には、各種リスクの予測、船舶の安全性評価、環境負荷低減の最適化等の面で、皆様に提供できるサービスを根本から進化させる力を持っており、AIガバナンスの方向性を固め、より早く確実に実行に移す重要な段階に来ていると考えています。
本会は、「最高のサービスで最大の信頼を得る」という姿勢で、皆さまの未来を築くパートナーであり続けられるよう、職員一丸となって努めて参ります。どうぞ本年もよろしくお願いいたします。
一般財団法人 日本海事協会
会長 菅 勇人
ポップアップウィンドウを閉じるボタン