Press Release
標題:
構造強度解析時間を50%削減し、適用船種を拡張
~PrimeShip-HULL自動評価システム更新版のリリース~
2025年4月24日
一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、日本シップヤード株式会社およびNAPA Groupと共同で、共通構造規則(CSR)適用船の構造強度解析の自動評価システム更新版をリリースしました。今回の更新版は、昨年リリースした自動評価システム*1に対し、詳細/疲労解析のためのモデル調整や評価の試行錯誤的なプロセスを自動化する機能を強化し、従来のプロセスと比較して解析や評価にかかる時間を約50%削減します。また、適用船種をCSRが適用されないコンテナ運搬船にも拡張しています。
造船会社の基本設計において、構造設計がクリティカルパスとなることが多く、構造設計リードタイム短縮は重要課題となっています。特に構造強度解析においては、設計者が解析結果を見ながら強度要求基準を満足するまで計算を繰り返す必要があるため、多くの解析プロセスが要求されるCSR適用船などでは、設計期間が長期化する傾向にあります。
そこで本会は、日本シップヤード株式会社およびNAPA Groupと共同で、設計者が3D CADを用いて設計を行う中で、自動で構造強度の解析・評価が実施され、その結果として必要となる補強要領も反映されるシステムの構築を目指して協業を進めています。今回強化された機能は、日本シップヤードにおいて形式知化した解析プロセスのノウハウを、本会の「PrimeShip-HULL」*2に組み込む形で進めたものとなっており、実設計に即したツールとして開発されています。
これらは、国土交通省令和6年度バーチャル・エンジニアリング補助事業*3の一環として実施されたものであり、PrimeShip-HULLの国内ユーザー向けに提供します。
本会は、本システムを継続開発し、造船会社におけるDX推進に向けた設計プロセスの効率化、3D CADをベースとした船体構造設計をサポートする強力なシステム環境を提供してまいります。
以上
*1 関連プレスリリース(本会):
「CSR適用船の構造強度解析時間を30%削減 ~PrimeShip-HULLに自動評価システムを組み込み~」
https://www.classnk.or.jp/hp/ja/hp_pressrelease.aspx?id=11202&layout=1
*2 本会が提供する船体の構造強度評価を行うための船体構造設計支援システム
*3 関連プレスリリース(国土交通省):「船舶産業の省人化・効率化を図る事業7件への支援を決定しました」
https://www.mlit.go.jp/report/press/kaiji05_hh_000277.html
自動評価による最適な補強ケースの提案
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