Press Release

標題:
中国塗料”CMP-MAP”の要素技術に対し2件のイノベーションエンドースメント認証を発行

2024年4月9日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、中国塗料株式会社が提供する船体データ解析サービス”CMP-MAP”の要素技術「船体粗度と汚損影響を考慮した船舶性能推定」および「性能解析と就航解析ソリューション」に対し、イノベーションエンドースメントの製品・ソリューション向け認証*1を実施し、証書を発行しました。

”CMP-MAP”は、性能の予測および解析による評価を含むPDCAサイクルと高性能防汚塗料の組み合わせにより、船舶のライフサイクルにおける主機燃費を向上させることを目的とした船体データ解析サービスです。その中で、「船体粗度と汚損影響を考慮した船舶性能推定」は計測した船体粗度などを基に、各防汚塗料を採用した場合の船舶性能やCII格付けへの効果を試算し、「性能解析と就航解析ソリューション」は運航データなどを基に防汚塗料の性能を可視化、各船の運航プロファイルに適した防汚塗料を提案する要素技術となります。

本会は今般、「船体粗度と汚損影響を考慮した船舶性能推定」について、1. ポータブル三次元船体粗度計”HRA-3000”による、造船現場における船体の広範囲の粗度パラメータと三次元イメージの連続取得、2. “FIR*2理論ver.3.0”を使用した、表面粗度プロファイルに基づいたFIR値の計算と、船体抵抗の変化の推定、3. "PIR*3シミュレーター"による、各防汚塗料のFIR値に基づき、生物汚損と経年劣化を考慮した船舶性能とCII格付けの推定、の各機能を確認しました。

「性能解析と就航解析ソリューション」については、1. 船上モニタリングデータに基づいて防汚塗料の影響を可視化する性能評価、2. 船上モニタリングデータやAISデータに基づいて汚損リスクを可視化し、適した防汚塗料仕様を選定する運航プロファイル解析、3. IoS-OP*4の定めるSolution Provider(SP)としてサービスを提供できる機能、を確認し、証書を発行しました。

本会は船舶、製品・ソリューション、プロバイダーを対象とするイノベーションエンドースメントをさらに推進し、革新的な技術や取り組みのサポートに努めてまいります。

以上

*1 本会は、革新技術の普及、発展を促すべく、製品・ソリューション向けイノベーションエンドースメント認証を提供しています。革新的な機能を有する機器やソフトウェアなどを対象とする第三者認証を通じ、製品やサービスの展開をサポートします。詳細は本会ウェブサイトの以下のページをご参照ください。

ホーム > 業務サービス > Innovation Endorsement Approach
https://www.classnk.or.jp/hp/ja/activities/techservices/dgd2030/iea/index.html

*2 Friction Increase Ratio(摩擦抵抗増加率)

*3 Power Increase Ratio(馬力増加率)

*4 IoS-OPは船舶の運行データを、データ提供者の利益を損なわずに、ステークホルダー間での共有や、造船所やメーカー等への利用権販売、各種サービスへの提供を可能とすべく、海事業界内で合意されたルールと、データセンターで構成された共通基盤です。本会子会社のシップデータセンター株式会社(ShipDC)が運営にあたっています。IoS-OPの詳細については、以下をご参照ください。
https://www.shipdatacenter.com/

イノベーションエンドースメント証書授与式

右:中国塗料株式会社 代表取締役社長 伊達 健士様
左:一般財団法人日本海事協会 会長 坂下 広朗

ClassNK - EOD

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