Press Release

標題:
CSR適用船の構造強度解析時間を30%削減 ~PrimeShip-HULLに自動評価システムを組み込み~

2024年4月1日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、日本シップヤード株式会社及びNAPA Groupと共同で、共通構造規則(CSR)適用船の構造強度解析の自動評価システムを開発しました。

造船会社の基本設計において、構造設計がクリティカルパスとなることが多く、構造設計リードタイム短縮は重要課題となっています。構造強度解析においては、設計者が解析結果を見ながら強度要求基準を満足するまで計算を繰り返す必要があるため、多くの解析プロセスが要求されるCSR適用船では、設計期間が長期化する傾向にあります。

今般開発した自動評価システムでは、日本シップヤードにおいて形式知化した解析プロセスのノウハウを、本会の「PrimeShip-HULL」*1に組み込むことによって、従来のプロセスと比較して約30%の解析時間削減が見込まれています。加えて、3D CADをベースとした構造強度解析の全プロセスの自動化、さらには3Dモデルベースの船級承認を実現すべく、PrimeShip-HULLとNAPAシステムとの連携*2も一層強化しました。

これらは、国土交通省令和5年度革新的造船工程高度化補助事業*3の一環として実施されたものであり、PrimeShip-HULLの国内ユーザー向けに提供します。また、今後も解析時間の50%削減を目指した取り組みを両社と継続していきます。

本会は、本システムを継続開発し、造船会社におけるDX推進に向けた設計プロセスの効率化、3D CADをベースとした船体構造設計をサポートする強力なシステム環境を提供してまいります。

以上

*1 本会が提供する船体の構造強度評価を行うための船体構造設計支援システム
*2 関連プレスリリース(本会):
「PrimeShip-HULLにおけるNAPA Designerとの連携機能を刷新」
https://www.classnk.or.jp/hp/ja/hp_news.aspx?id=7362&type=press_release&layout=1
*3 関連プレスリリース(国土交通省):「造船業のDXに繋がる技術開発・実証事業4件への支援を決定しました」
https://www.mlit.go.jp/report/press/kaiji05_hh_000252.html

自動評価による最適な補強ケースの提案

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