Press Release

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会長新年メッセージ

2024年1月1日

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

昨年は、社会や経済が感染症以前の状態にほぼ回復する一方、不幸にして戦火が拡大することとなりました。一刻も早い平和の回復を願うとともに、高まるリスクの中、物流の確保に献身されている皆様に改めて敬意を表します。

脱炭素化やデジタル技術の活用を軸として中長期を見据えた事業変革の時代が到来し、海事分野においても様々な取り組みが増えてまいりました。本会では、従来からの船級サービスの向上に加えて、お客様の事業変革をサポートするサービスを拡充し、お客様の未来を築くパートナーを目指しています。

IMO GHG削減戦略が改定され、国際海運における2050年頃のGHG排出ネットゼロ達成とそれに向けたマイルストーンが示されました。世界のエネルギー変革の現状を考えると、様々な工夫を凝らして移行を進める必要があります。本会は、多様な選択肢に関する最新の情報のご提供を続けながら、国際機関、旗国とも連携してお客様の対策をサポートします。

本年からEU-ETSの海運への適用が開始されます。一昨年からご提供しておりますClassNK ZETA(Zero Emission Transition Accelerator)は、EU-ETSへの対応機能も付加され、5千隻を超える船舶で、GHG排出のマネジメントツールとしてご利用いただくまでになりました。来年から適用されるFuel EU Maritime対応機能やビジネス取引でのGHG排出量証明など、更なる機能を追加してサービスを充実して参ります。

船舶の安全確保においても、航海支援や船舶管理・運航管理へのデジタル技術の導入で実効性の高い安全運航を目指す取り組みが進んでいます。従来実施してきた合理的な基準策定と信頼性のある適合確認にとどまらず、”Innovation Endorsement”による新技術導入の評価や、船舶管理、運航管理、船員の教育訓練といった安全に関わる要素を網羅したサービスを整え、お客様とのさらなる連携の下で、安全運航の追求に努めます。

洋上風力発電、ドローンの操縦士試験・機体検査、トラック・バス・タクシー事業向けの働きやすい職場認証、官公庁船といった新たな事業分野も着実に成長しています。本会の認証サービスでより広い分野の社会の発展に貢献できるよう、新たな領域の開拓を続けてまいります。

お客様、そして社会のより良い未来への針路を目指す本会のスローガン“CHARTING THE FUTURE”を合言葉に、お客様の未来を築くパートナーであれるよう、職員一丸となって努めてまいります。どうぞ本年もよろしくお願いいたします。


一般財団法人 日本海事協会
会長 坂下 広朗

ClassNK - EOD

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